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失敗の効用(その3)

シリーズ、失敗の効用。
先日の上村松園が書いた文章に失敗についての考察があったため、ご紹介。

棲霞軒雑記(抜粋)
上村松園

色や線にふとしたことから大へんな失敗を起こすことがある。そういう時は御飯をいただくことすら忘れて一日も二日も考え込むことがある。
失敗をごまかそうとするのではない。この失敗を如何にして成功の道へ転換させようかと工夫するのである。
研究する。ああでもない、こうでもないと空に線を描き色を描いてそれを生かそうとする。
ふとこれが新しい色になり、新しい線、そして新しい構図にまで発展してくれることがしばしばある。
失敗は成功のもとと言う。古人の残した言葉は不動である。

誤ったために、その失敗を工夫して生かし思わぬ佳作が出来上ることがある。そのような時はまた格別に嬉しい。それは画境に一進展の兆しがある場合が多いのである。

なんとかしてそこを補おうと工夫しながら眠りに落ちる。
そのような時には夢の中にまで、その工夫がのびてゆく。
松園という字がすうッと伸びて梅の一枝になっていたりする。
夢の中で失敗の箇所に対する暗示を得ることもある。
しかし目がさめてからその絵を見直すと、実際の絵と全然別の失敗箇所であったりしてがっかりすることもある。

自分の芸術に身も心も打ち込める人は幸福である。
そのような人にのみ芸術の神は「成功」の二字を贈るのではなかろうかと思う。



どうですか。
芸術の本来の楽しみは形や音に表された瞬間よりもその前の頭の中でイメージが生まれてくる瞬間だったりします。
そのようなイメージのひらめきは、簡単に降りてきません。
失敗を繰り返し、苦悩の末に現れる上、時間も場所も選べないのです。
だからこそ起きてても寝てても考え続けることになります。
失敗を続けたうえで得られるひらめき、それを「創造性」と呼ぶのではないかと思います。
以前のブログ創造性のモトで読んだ本にもありましたが、

「創造性の特徴」について。

①どの問題が結果を生みそうか、取り組む価値があるか感知する能力
②選び出した問題を解けるという自信。
③他の人があきらめるような場面でもやり続ける不屈の粘り強さ

そのなかで、一番大事なのは③の持続性

というのを思い出しました。
持続性が必要なのは、やはり失敗の確率の方が高いからだと思います。
その数知れない失敗を「楽しい」と思うかが大事なんですね。

松園も

画室に在るということは一日中で一番たのしい心から嬉しい時間である。

と書いていました。


ここからはマニアックな話です。
お好きな方のみお読みください。


最近、創造性という言葉がもてはやされている時代ですが、一体創造性ってなに?というと
「お金に替わるアイデア」
という意味だったりします。
本当の創造と言うのは芸術家、研究者、哲学者、スポーツ選手などが一つの分野において研鑽・思考・実験を続け、ある日頭の中で「ひらめき」という瞬間を迎える事ではないのかな、と思います。
ただ、そこへ至る時間は長いのに対して、生まれるひらめきの大きさは微小なものから世界を変えるものまでの差がある気がします。

たとえば大きな例で言うとアルキメデスとニュートン。
ギリシア人のヒエロン2世が金細工師に金を渡し、純金の王冠を作らせた。ところが、金細工師は金に混ぜ物をし、王から預かった金の一部を盗んだ、という噂が広まった。そこで、ヒエロンはアルキメデスに、王冠を壊さずに混ぜ物がしてあるかどうか調べるように命じた。アルキメデスは困り果てたが、ある日、風呂に入ったところ、水が湯船からあふれるのを見て、浴場から飛び出たアルキメデスは「ユーリカ!ユーリカ!(わかった!わかった!)と言って裸で走り回った。その瞬間、アルキメデスの原理のヒントを発見したと言われる。

アルキメデスとその後の学者たちは、この法則が自然科学的な法則であるとは気付かず、数学的な原理であると考えた。そのため、次の科学法則であるケプラーの法則が発見されるまでは、1800年もの時間がかかった。
そしてケプラーの法則の発見が「リンゴの木からリンゴが落ちるのを見て思いついた」物理学の根幹となる万有引力の法則の発見へとつながっていきます。

結局、何かのテーマ、そのことについて日ごろから考えていなければお風呂に入ってもリンゴが落ちるのを見ても何も思いついたりはしませんよね。
それについてはノーベル賞の湯川さんの逸話にも表れています。

■激しい台風に襲われた一夜、別荘の寝床で「中間子理論」を構築した

――昭和9年9月、室戸台風が四国を直撃した夜、新進気鋭の物理学者だった湯川秀樹は、神戸・六甲山にある別荘にいた。激しい嵐の音に寝つかれないまま寝床であれこれ考えているうちに、ハッとひらめくものがあった。それまでボンヤリと頭の中にあったテーマが、突然はっきりした輪郭をもって浮かんできたのである。これが、のちにノーベル物理学賞を受賞する中間子理論の誕生の瞬間であった。湯川自身、そのときのことを「うん、あの台風が間接的にきいとるね。頭にグワッ、グワッときた」と話している。
天才たちもみな苦悩の果てに「ひらめき」に辿り着くより

そして最後にもっとマニアックなおはなし。
ひらめきは脳の中でどのように起こるのか?
については「ひらめき」と「直感」の違いを読んでいただくと面白いです!
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