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第3回・国と音楽。

音楽
07 /12 2011
時間があいてしまいました。すみません。
さて、最後です。

今までは、ドイツ語、フランス語での音名について友人と話していたことに始まったそれぞれの国の違いについてのお話でした。
最終回の今日は、言語と認識による違いについてです。

その前に。
日本人は外国から入ってきたものをそのまま受け入れ、カタカナで言うことに慣れています。
りんごとアップルなど、物や状況に合わせて使いますし、「りんごでつくるアップルパイ」と、混ざっても違和感を感じません。
音名も、ハニホヘト…、ドレミファ…、CDEF…、その時々で学習したことを並列で認識し、記憶します。
それは、よく考えると特殊な文化なんだ、ということは、日本に生まれ育っているとなかなか気づきませんでした。



前回に書いた、数字の違いの大きさに驚いた私とフランスに留学した友人は、ふと
「楽語ってどうなってる?」
という会話になりました。
楽語も私たちはソルフェージュという授業で主にイタリア語で丸覚えしてきました。
しかし、付点とか休符とか小節とかは日本語です。
ドイツでは、イタリア語のものと、ドイツ語での楽語があります。
そして、付点や休符などはドイツ語での呼び方を覚えなければいけませんでした。
そういうことから、私は日本で勉強した楽語とドイツ語での楽語を覚えましたが、よく考えると、フランスはフランスの、英語では英語でのことは知らないことが多いです。

友人と2人で話していて、一番の大きな認識の違いを感じたのが「スラー(レガート)」についてでした。

スラー(英: slur)とは、
楽譜に用いられる演奏記号のひとつで、いくつかの音符を弧でくくり、音と音とを滑らかにつなげて演奏することを表す。アーティキュレーションのひとつ。ウィキペディア
またはレガートlegato [イタリア語]
西洋音楽で用いる演奏記号の一種。音符と音符の間に切れ目を入れることなく、滑らかに演奏するよう指示する。語源は「結ぶ」を意味するイタリア語レガーレlegareにある。曲の冒頭に提示するほか、滑らかに奏したい一連の音符の上または下に弧線(スラー)をつけて表示する。日本大百科全書

440px-Bindebogen.png

演奏としては、管楽器だとスラーの最初の音のみタンギング(舌を使って空気の流れを制し、音の区切り や立ち上がりを明瞭とする奏法)し、それ以降はスラーの最後の音までタンギングせず、息を続けて指だけ動かします。
上の楽譜だとファでタンギングしてはじめ、ファラドラはタンギングせず、次のファラドラのファでまたタンギングします。

さて、スラーをドイツ語でどう言うかというと
Bogen (Legatobogen)
意味は、「弓」という意味です。
弓は弓でも
imageCADD6HJT.jpg
というより、バロック時代のバイオリンの弓の形がイメージです。
Instrumentenausleihe.jpg
バロックバイオリン
BOW.jpg
一番上がバロックバイオリンの弓。一番下が現代のもの。

imageCAKPCZYF.jpg
弓の先。バロックバイオリンの弓はスラーの形状に似ています。
imageCAAC9EDG.jpg
現代のものはホールの大型化にあわせ、音量を増すために形状が少し変化しました。

それに比べ、フランス語では
liaison(リエゾン)
意味は「1 フランス語などで、通常は発音されない語尾の子音字が次に続く語の語頭母音と結合して発音される現象。連音。2 組織間の、連絡、連携。」
など、たくさんの意味があるそうです。
友人いわく、楽語としては「滑らかに」という意味が強いそうです。
調べてみると、リエゾンには意味に「料理つなぎ,とろみ(の材料)」というのもあります。
「西洋料理で、ソースやスープの仕上げに使うつなぎのこと。つなぎを加えることにより液体に濃度がつき、口あたりが滑らかになる。リエゾンに用いられる材料にはブールマニエ、デンプンの水溶き、卵黄、ルウ、生クリーム、バターなどがある。」

そうなると、バイオリンの弓をイメージしたスラーとスープのとろみの意味をも含むスラーには、出てくる音にどれだけの違いが出るのでしょうか。
私は、結構大きいのではないかと思います。
ドイツのオーケストラとフランスのオーケストラを聴いた時の雰囲気の違いはこういったものの積み重ねだったのかもしれません。

私たちができることとして、こういったことを知り、スラーとレガートとボーゲンとリエゾンを並列で認識し、イメージを増やすことで表現の幅を広げることではないでしょうか。

ふとした疑問から始まった、言語と認識の世界。
数学なら点数で出せるのですが、音楽という最終的には音でしか現れない物のなかの言語と認識については、まだまだ色々突き詰めたら面白いかもしれません。

おまけの聴き比べ。

バロックバイオリンとトラベルソフルートによるブランデンブルク協奏曲

ドイツ人フルーティスト・マイゼン先生によるブランデンブルク協奏曲

フランス人フルーティスト・ランパルによるブランデンブルク協奏曲(2楽章は10分35秒くらいから)


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コメント

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Re: 感動人さま

こんにちは。
コメントをありがとうございます。
感動人さんのブログも拝見させていただきました。
比べると私のブログはほとんどたわいもない日記ばかりで恐縮ですが、本を読んだりして面白いと思ったことなど書いていきますのでこれからも宜しくお願い致します。

No title

 こんにちは。
 きちんとした音楽知識が無く、楽しんでいる趣味者なので、すこぶる参考になりました。
これから、ちょくちょく「おじゃまして」勉強させていただきます。

ヘムヘム

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ピッコロも吹きます。

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