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「やっちまった!」のその後。

新年のご挨拶もせぬまま2月になってしまいました。
みなさま、どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
さて、新年初めのブログですが、ずっと書きたいなと思って資料を用意していたのに書くのを忘れていたお話です。

数年前にフルート・トリオの3人で曲決めをしていた際に、日置さんからお借りした楽譜の最初に書いてあった作曲家紹介がすごかったのです。
普通、楽譜に書かれている作曲家紹介はいつ生まれて代表曲とかその時の時代背景とかの紹介が多いのですが、アベラルド・アルビージ(1872~1939)さんの紹介はぶっ飛んでいました。

アベラルド・アルビージはイタリアのフルート奏者。長年ミラノ・スカラ座歌劇場で吹いていたが、ある時、オーケストラの練習の途中で指揮者トスカニーニ(19世紀後半から20世紀半ばにかけて君臨したイタリアの大指揮者)に注意を受け、「自分では一生懸命やっているんですが」と弁解してやり直した。

独奏部の三度目の演奏が終わった後、トスカニーニは有名な癇癪を破裂させた。アルビージは赤くなり、我慢しきれずに椅子から立ち上がると、トスカニーニを罵り、同時に彼のフルートの、最初は足部管を次いで真中の部分を、最後に頭部管をトスカニーニに向かって投げつけると、ホールから駆けて出て行ってしまった。 

(中略)彼はミラノを離れなければならなかったばかりかイタリアからも立ち去らねばならず、スイスに向かった。間もなくチューリヒとルツェルンの両市で教えるようになり、演奏家としても活躍した。(デ・ロレンツォ著「私のフルート百科」より)

もし、オーケストラの中で隣のアルビージさんがフルート投げつけだしたら正直「ぽかーん」としてただ驚いてしまうと思いますし、「アルビージさん、やっちまったな!」とか、「天下のトスカニーニにそんなことしてもうフルート奏者としては活動できないんじゃないかな」とか心の中で思うと思います。
その通り、ミラノどころかイタリアを追われてしまいます。
でも、彼はスイスで居場所を見つけ、演奏家として活躍もして、そして作曲したことで現代まで名前が残ることになったのです。
(とは言ってもこのエピソードを楽譜に書かれて死後もずっと知られ続けるのも恥ずかしい気がしますが…)

そう考えると本当に人生って、何が良いかなんて「やっちまったな!」のその時にはわからないものだ、と思います。

年末から今日まで有名人の騒動が続き、日本中がその話題でもちきりです。
私もつい見てしまうのですが、やっぱり「やっちまったな!」って思ってしまいます。
そうするとその人はそこで終わり、みたいな気分がしてしまいますが、アルビージに限らず、たくさんの過去の偉人たちはそのような状況から何度も復活し、自分の居場所を何度でも見つけ、そして逆境をバネにさらなる努力で見事な成果を成し遂げています。

ベートーヴェンは1802年、32歳という作曲家としてこれからというときに音楽家として致命傷ともなる聴力を失い、遺書を書いています。
「ハイリゲンシュタットの遺書」と呼ばれる遺書を書いたのち自殺を思いとどまったベートーヴェンは、交響曲第3番「英雄」を作曲し、「運命」「田園」「ワルトシュタイン」「熱情」など、『傑作の森』と言われる創作期に突入し、交響曲第9番「歓喜の歌」まで続く傑作を世に出し続けました。

自分に何かあっても立ち直れる、と信じることも大事ですし、誰かが辛いことがあって挫けそうになっていても、「もう一度彼らならやってくれる!」と信じてあげることも大事ではないか、と思ったりするのでした。

ー 神がもし、世界でもっとも不幸な人生を私に用意していたとしても、私は運命に立ち向かう(ベートーヴェン)

ごあいさつとコンサートのお知らせ。

今年も残すところあと数日。
2015年もたくさんのご縁に恵まれた幸せな一年でした。
このブログにお越しくださった皆さんも本当にありがとうございました。
2016年も、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、2016年最初のコンサートは、明和高校音楽科OB・高校生と一緒に管楽合奏です。
フルートオーケストラでは新年らしく、J.シュトラウスの「こうもり」序曲を演奏いたします。
その他、『Wind's MAESTRO.管楽合奏の巨匠たち』と銘打って熱い曲が目白押しです。
一生懸命音楽を奏でる姿を見に、ぜひお越しいただけたらと思います!
チケットご希望の方は
hemmiayafl(_at_)yahoo.co.jp
* (_at_)を@に変換してください
までご連絡ください!

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2016/01/04(月) 17:30開演 (17:00開場)
Meiwa WIND Group
愛知県立明和高校音楽科OBによる管楽合奏団 Concert vol.5
『Wind's MAESTRO.管楽合奏の巨匠たち』

会場: アートピアホール
(名古屋市中区栄三丁目18番1号 ナディアパーク)
 ・地下鉄東山線・名城線「栄」下車 南へ徒歩7分
 ・地下鉄名城線「矢場町」下車 5・6番出口より西へ徒歩5分

入場料: 全席自由1000円

〔演奏曲目〕
インヴィクタ序曲/J.スウェアリンジェン
小交響曲/C.グノー
春の猟犬/A.リード
パッサカリア/兼田敏
交響詩「モンタニャールの詩」/ヤン・ヴァン=デル=ロースト

連絡先: Meiwa WIND Group事務局 080-6955-7469

エリー・アーメリングのマスタークラス。

先月、「こんな機会は二度と無いのだ!」と思い立って芦屋へ行ってきました。
歴史的な名歌手、エリー・アーメリングのマスタークラス。
世界の大ホールで歌っていたなんて信じられないのくらい小柄なアーメリングがほん
の小さな声で歌ったら、魔法のように清らな響きを含んでいました。
まるでストラディバリウスが喉に埋め込まれているみたい。
詩や発音や歌とメロディー、そのほか音楽全体にどれだけ考える余地があるか、彼女
が音楽に向かって来た人生のあまりの深淵さに目がくらむくらいのレッスンでした。

レッスンが終わった時にご挨拶したら、歌手じゃない人がレッスンを聴講しに来てく
れて嬉しい、とおっしゃってくれました。
(フルートの吹き真似した時に手の方向が間違ってて、これで合ってる?って聞かれ
たのが可愛かった!)
帰って来てレッスンで取り上げられていたR.シュトラウスの4つの最後の歌のライブ
録音を改めて聴いたら、その偉大さに泣きそうになりました。



そして、このマスタークラスを個人で企画し、アーメリングを日本に招待したのはこ
のブログでもおなじみのメゾ・ソプラノの廣澤敦子さん。
今回の来日が実現したのも、アーメリングが彼女を生徒として、そして音楽家として
認め、信頼しているからこそだと思います。
彼女に出会って、彼女から学ぶことが多すぎて、まだまだ足元にも及ばないくらいだ
けど、今回のマスタークラスは彼女のひたむきな音楽への覚悟みたいなものを感じま
した。
半日の滞在でしたが、行って良かった!素晴らしい時間でした。

ありがとうございました。

しばらく経ってしまいましたが、先日サックスの國末君、ピアノの奥村さんとともにトリオ・ファンタジアのコンサートが無事に終演いたしました。
たくさんのお客様に足をお運びいただき、本当にありがとうございました。

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フルートとサックスという、音量が全く違う2つの楽器で行うということで、フルートの同級生にも
「そんな曲あるの?」
と言われるほど珍しい組み合わせで行う演奏会でした。
合わせを行うまでバランスに心配がありましたが、オリジナル作品だったこともあり、そんなに大きな問題とはならず、終演後にも皆さんから始めて聴いたけど良かったといった声をたくさんかけていただき、ほっと一安心でした。
もうひとつ、サックスの國末君がフルートの音量に合わせて繊細に音色を変化させてくれたお蔭でもあり、サックスであんな音色を始めて聴いた、といった感想が多かったです。
お二人のソロもとても美しく、音楽家として心から尊敬するすばらしい演奏でした。

私といえば、今回自分への挑戦も兼ねて、学生だった時のようなギリギリいっぱい、力の限りを尽くしたプログラムを組ませていただきました。
未熟で不十分なところを含めて今の能力の全部だな、と思えた演奏会でした。

それにしても、大学時代には楽器の組み合わせ的にもコンサートをこの3人で行う日が来るなんて思いもしませんでした。
卒業して以来、留学時代、そして帰国してからも活躍を見聞きするたびに自分も頑張らなきゃ!と奮起させてくれた奥村さん、そして國末くんと一緒に演奏できて、人生って不思議だなぁとつくづく幸せを感じた一日でした。

このような夢のようなコンサートを実現してくださった風姿・1/f企画さま、当日までたくさんのサポートをしてくださったドルチェ楽器の皆様、そしてお手伝いくださった方々、そしてお越しいただいたみなさん、遠くからでも応援してくださった皆さん全員に、感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。

そして、コンサートが終わっても休む間もなく名フィルさんにて小学校公演に出演させていただき、その足で長野県飯田市にて名フィル団員代理として「オーケストラと友に音楽祭基礎コースB」で地元の中学・高校生の指導を行ってきました。
その模様が新聞に掲載されたようです。

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飯田から帰ってやっと夏の終わりから続いたオーバーワークがひと段落したのですが、気が抜けたか風邪をひきました。
今はなんとか元気でおります。

あと10日

トリオ・ファンタジアの演奏会まであと10日となりました。
先日、3人で会場であるドルチェ楽器で練習を行いました。

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二人のレベルの高い演奏に刺激を受けながら出来上がる音楽にワクワクする時間でした(^^)
自分のコンサートながら、すごい演奏会になりそうな予感です。

そして、チラシに続き自作のプログラム、曲目が決定したので公表いたします。

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全国各地で活躍しているお二人ですが、国末くんがソロを名古屋で披露してくれるのは今回が初めて。
同級生ながら大学にいるときはなかなかお互いの演奏を聴きあう機会がなかったので、私が誰よりも聴けるのを楽しみにしています。
また、今回は全体のテーマが「ファンタジー」と「民族」という人が持つ憧れや甘い夢と民謡や古い音楽に内服する土臭さ、みたいな対比を感じてもらえるのではないかと思います。
最後に演奏するピーターソンのトリオは底抜けにカッコイイ一曲。
迷っている方々、
「今度でいいか」
なんて思わず是非お越しください(^^)
皆さん、お聴き逃しなく!

プロフィール

ヘムヘム

Author:ヘムヘム
フルート吹いてます。
ピッコロも吹きます。

音楽や食のことなどつれづれと。

ホームページは
≫こちらからどうぞ。

★演奏依頼、レッスン(愛知県内)
申し込み、ご質問などは
hemmiayafl(_at_)yahoo.co.jp
* (_at_)を@に変換してください

または下記メールフォームへご連絡ください。

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